大きさの違いではなかった!『草』と『木』の意味の違いを解説

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『草』も『木』もよく世の中に見かける植物でしょう。その違いは何かと考えたときに大きさが違うという考えをする人もいます。しかし、大きさではこの二つは区別できません。何を基準にして分類されているのでしょうか。

『草』

  • 意味 :形成層を持たないことから茎が太くならない植物。
  • 使い方:庭に草が生えてきても抜いてしまえば問題ありません。

『草』は「形成層を持たない植物」です。より厳密に言えば維管束のうちで木部を持っていないか、木部をある程度以上は成長させない植物を示します。

植物にも多くの種類がありますが、その中で種子植物やシダ植物については器官が発達しているのが特徴です。その発達した器官の一つとして維管束を持っていて、木部と師部に分けることができます。

木部は主に水分を、師部は主に栄養分を運ぶ管としての役割を果たしていて、どちらも植物が成長したり個体を維持したりするために欠かせないものです。この木部を持っていないか、木部を一定以上には成長させることができない植物が該当します。

木部がないと水分を吸収して植物体に行き渡らせることができません。また、木部を成長させられないと植物体を大きくしていくことができなくなります。その結果として個体を大きくすることができず、一般的には小さくて高さも低い植物を示すことになるのです。

大きさで区別することはよくありますが、それは器官の違いによる結果論となっています。

形成層を持っている植物についてはあまり形成層が大きくならないことから、維管束が通っている部分を茎と呼び、『木』の場合の幹とは区別するのが一般的です。十分に大きな維管束ができないことから茎も柔らかくて細いことからはかないイメージを持たれることもよくあります。

そのため、取るに足らないものや簡素なものの比喩にも用いられる表現です。

『木』

  • 意味:形成層を持っていて幹を太らせる植物。
  • 使い方:ここに木を植えればしっかりと育って何十年もその姿を魅せてくれるはずだ。

『木』は「形成層を持っている植物」です。維管束にある木部を大きく成長させられる種類の植物を示すのがもともとの意味となっていて、結果として維管束が通っている部分を大きく肥厚させたり伸長させたりすることができます。その部分が幹として植物体の中核をなすようになり、枝を伸ばして大きな個体として成長することができるのです。

ただし、どこまで大きくなれるかについては種類によって差があり、必ずしも無限に大きくなれる能力を有しているわけではありません。『草』との違いとして長寿という点もしばしば指摘されますが、これも基本的には成長のあり方によって生まれている違いと解釈できるでしょう。

もともと植物体を大きく成長させることが難しい『草』の場合には、何らかの外的な変化によって個体の命が危ぶまれる可能性が高くなります。それに対して個体として大きくなれることにより、多少の外的な影響を受けても簡単には命を失わずに済むのです。個体が大きいことから人のような大きな外敵によって踏みつけられる心配もなく、水分も貯めやすいことから雨が降らなくて水分が枯渇してしまう状況に抗う能力を獲得していると言えます。

その結果として、『草』に比べると繁殖能力が低い場合も少なくありません。無数の種を作ったり、胞子を飛ばしたりして個体を増やそうという傾向があるのが『草』なのに対して、種をあまり作らない種類も多いのが特徴と言えるでしょう。

まとめ

植物としては一括りにできる『草』と『木』は個体としての大きさや寿命に違いがあるのは確かです。しかし、厳密に言えば器官のレベルでの違いがあり、『草』は形成層がなくて木部が育たないのに対して、『木』は木部を成長させられます。

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