『シャベル』と『スコップ』の意味の違いと使い分けの例

意味の違い

他の人と話していて、時々話しが食い違い「あれ?」と思う時ってありますよね。

誰もがよく知っているアイテムなのに、微妙に人によって思い浮かべる物が違う物の代表として、最近シャベルとスコップがクローズアップされています。

シャベルとスコップの違いってどんな事なのでしょうか。

『シャベル』

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  • JIS規格:シャベルは足をかける所がある物。
  • 語源:英語の”Shovel”から来ている。

シャベルの定義として、ハッキリ決まっている事はこの2点です。大きさで呼び方を変えるという人も少なくありません。

しかし、この大きさで変える呼び名の判断が非常にあいまいです。特に、関西と関西ではこの大きさの定義がまったく逆というややこしさがあります。

  • 関西:シャベルは大きな砂などを掘る道具。
  • 関東:シャベルは小型の砂などを掘る道具。

また、人によっては大きさではなく先が尖っているか、四角くなっているかという形で判断する人も少なくありません。

関西では、先が尖っている物は園芸などで使用するスコップ。先端が四角い物は、土木作業などで使用するシャベルという使い方をされています。関東では、これがまったく逆の解釈で使われるので非常にわかりにくいです。

『スコップ』

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  • JIS規格:足をかける場所が無い物がスコップ
  • 語源:オランダ語の”Schop”が語源。

語源については、オランダ語の”Schop”説が有力ですが、英語ですくう(手で水などを掬うの「すくう」)を表すscoopeが変化したとされる説もあります。

スコップの呼び方は、関東と関西ではどのようになっているかと言うと。

  • 関西:スコップは小型で園芸用などに使われる物。
  • 関東:スコップは大型の土木作業などに使われる物。

関西と関東では、このような認識がされているのが一般的な使われ方です。

シャベルの時にもお話した、先の形の違いについてですが、スコップには実は「剣スコ」「角スコ」という呼び方があります。これは剣型の先の物、角型の先の物を指す言葉です。

主に土木作業の現場でハッキリ判別させるために使用されている呼び名になっています。

『シャベル』と『スコップ』の使い分けの例

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関西でのシャベルとスコップの使い分けは、以下のようにすると良いでしょう。

  • 『作業員さんが、シャベルで土砂を掘り起こしている』
  • 『砂場で子供が、スコップを持って砂山を作り遊んでいる』

関西では、小さな物がスコップ。工事などに使用する大型の物がシャベルになりますので、こんな感じに使い分けるとわかりやすくなります。一方関東では、まったく逆になるのでこのような使われ方をします。

  • 『大きな木を植えようと、スコップで庭を掘り起こす』
  • 『小さな植木鉢に、シャベルで土を入れる』

同じ地域に住んでいる人には通じますが、多くの人に読ませるような文章を書く時は、JIS規格で定められた足をかける所があるか無いかで使い分けると良いでしょう。

足をかける所があるのは大型の掘る道具になると思うので、シャベルになります。

  • 『シャベルで土木作業をする』
  • 『スコップで砂遊びをする』

このように使用するのが一般的です。

まとめ

シャベルとスコップの日本語の意味の違いと、その使い方例をご紹介してきました。いかがでしたでしょうか?

シャベルとスコップの言葉を覚えて、使ってきた地域の違いによって、同じ言葉でも意味がまったく逆になってしまう事がわかりました。

生活上で使用する時は、周りの人が理解しやすいように合わせて使うのが良いです。仕事などの公式の文書に使用する時はJIS規格にのっとった使い方をするのが、問題が起こらずに良い使い方になります。

シャベルとスコップについては、しっかりとした定義はJIS規格しかありませんので、どうしても正しい呼び方にこだわる人はJIS規格どおりにしてみてください。

足をかけられるような大きな物がシャベル。足がかからない形状の小さな物をスコップと呼ぶのが、正しい呼び方と言えます。

お悩みを少しでも解決できていれば幸いです。