もう大丈夫!『加盟』と『参加』の意味の違いと使い分け例

意味の違い

集まりに加わるといった意味の日本語として「参加」と「加盟」がありますよね。ところでこの二つの単語いずれも仲間に加わるといったような意味合いなのにどのように使い分けるのかはご存じですか?今回はそんな「参加」と「加盟」の使い分けや意味の違いについてご紹介します。

『加盟』

  • 意味 :盟約に加わることや団体に入ること
  • 使い方:国連に-する、○○連盟に-する

「加盟」という言葉は参加に比べると比較的重く、責任がある、任されるといったような組織に加入することへの強い表明の意味を持ちます。その組織や団体に対して義務を負ったり、また何らかの恩恵を受ける際にも使用されるようですね。また比較的自分の意志で決定できる参加とは違い、その組織に加盟する権利があるかどうか対象であるかどうかが問われる場合もあります。

例えばよく耳にするTPP。一度はテレビで見たり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか?これはどこの国でも参加できるわけではありませんよね。対象とする国があります。その国がいわゆる加盟国です。

またこの「かめい」は参加や加入と違って一個人に対して使用するものではありません。必ず、団体や組織、国といった大きなものが参加したり加入したりする際に使用する言葉であると認識してもらっても良いかもしれませんね。ある集団の一員として入るといった意味では、参加や加入とも似た意味を持ちますが対象や規模のクラスが少し違います。

『参加』

  • 意味 :ある集まりに加わること
  • 使い方:クリーン活動に-する、サークルに-する

参加は、加盟とは違ってある意味幅広く使われる言葉で、私たちの日常にとっても身近な言葉ですよね。何らかのグループでも活動でも比較的自分の意志で入ることを決定できるといったニュアンスです。これよりさらに砕けた表現になると「仲間入り」といった言葉を用いることもあります。

また、参加は加盟とは異なり一個人はもちろん、組織やグループとしても使用することができます。自分ひとりでサークルに入る場合、学校としてクリーン活動などの行事に出席する場合、はたまた自分達で作ったバンドがお祭りに出演する場合、いずれも参加という言葉を使用することができますので、用途としては非常に幅が広いです。

ですが、やはり身近なものに加入するといった意味合いがあるので国家レベル等あまりに大きなものが国連にはいるときにはやはり加盟という言葉を使って表現する方が適しています。このようにどのような団体に入るか、その団体にどのような規模で入るのかで「かめい」と「さんか」は使い分けることができるのではないでしょうか。

『加盟』と『参加』の使い分け例

「参加」と「加盟」の違いがなんとなくイメージできましたか?ここで二つの使い分けを見てみましょう。

まずは「加盟」という言葉。「国連に加盟する」「地域組合に我が社も加盟することになった」このように大きな組織が、どこかに入る際に使用します。また「加盟」することにより何らかの責任が生まれることになりますし、その組織の一員としての義務が大きいような気がしませんか?「国連に参加する」「地域組合に参加する」といった表現も一見間違いではなさそうですが、例のような場合には加盟を使うのが正解です。

次いで「参加」の例文です。「私は労働組合に参加する」「我が校も朝の地域の掃除に参加することとなった」このように、個人であっても団体であっても使用することが可能で、さらに決定権も自分にあるようなニュアンスですよね。それにただ加入するといった意味合いだけではなく協力するといったような意味でも使用できることもあります。

こちらもまた「私は労働組合に加盟した」「我が校も朝の地域の掃除に加盟する」と使用してしまうと文章の意味が異なったり、文章としておかしくなってしまうこともあるので気を付けましょう。

まとめ

いかがですか?今回は「加盟」と「参加」について比較してみました。

  • 加盟:個人意外の大きな組織が対象。加盟することにより責任や義務が生じる
  • 参加:個人でも組織でも使用可能。参加することの決定権も自分にゆだねられることが多い

どちらも何かに入るといったことでは同じ意味を持ちますが、対象となる規模が異なることがわかりましたよね。例文を見ても使い間違えるとおかしなことになることも実感できたのではないでしょうか。