一見同じに見えるラグビーとアメフト。でも実際は全くの別物なんです。ラグビーでは禁止でもアメフトではOKなプレー。どちらでも使うけど意味の違うトライという用語。
似ているように見える二つのスポーツの違いを見比べて探してみましょう。
『ラグビー』
ラグビーではサッカーやバスケットボールのように決められた時間の中で頻繁に攻守が入れ替わります。ボールをキープしている間は攻撃し続けることができますが、ボールを奪われた瞬間そこで攻守が逆転します。ボールを前に落としてしまうノックオンや前にボールを投げるスローフォワードといった反則をしてしまった場合も攻守が入れ替わります。
またワンプレーの中でパスは何度でも出すことができますが、自分よりも前にボールを投げることは禁止されています。そのため基本的にはボールを前へ進める手段はボールを持った選手が前へ走ることのみであり、いかにして相手の守りの薄いところへパスを出し守備を躱すかという点が大事になります。
攻撃側から最も奥のラインを超えた場所でボールを接地させることができればトライとなり5点が入ります。そしてトライを決めるとコンバージョンキックの権利が与えられ、これを決めるとさらに2点が入ります。
守備側はボールを持った選手にのみタックルが認められており、また肩から上へのタックルをすることはハイタックルという反則になるため相手の腰のあたりをしっかりと抱え込むようにするのが良いタックルとされています。
試合人数ですが、7人制のものもありますが、普通のものは15人でプレーし、選手交代で外に出た選手をもう一度戻すことはできません。また試合時間は前半40分後半40分の合計80分でロスタイムもあります。休憩時間は前半と後半の間のハーフタイムのみです。そのためアメフトに比べるとより選手一人一人のスタミナが大事になります。
『アメフト』
アメフトでは野球のように明確に攻守が分かれていて、オフェンス側とディフェンス側の双方の準備が完了してからプレーが始まります。攻撃は4回行うことができ、4回目の攻撃までに10ヤード(約9.1メートル)進むことができればもう一度4回攻撃をすることができます。
パスに関してですが、ラグビーと同様に横や後ろへのパスは何度でも出せるのですがパスをつなぐプレーはあまり行いません。その理由の一つにはラグビーと違ってワンプレーの中で一度だけ前へのパスを出すことができるというものがあります。この前へのパスをどこへ出すかが戦略のカギとなります。
攻撃側から見て最も奥のラインの先のエンドゾーンにボールを持ったプレイヤーが入る、あるいはエンドゾーンの中のプレイヤーがパスをキャッチすることでタッチダウンとなり6点が入ります。この時ラグビーと違いボールを接地させる必要はありません。タッチダウンを決めるとエンドゾーンから3ヤード(約2.7メートル)の地点から攻撃する「トライ」の権利が与えられ、そこでゴールキックを決めると1点、タッチダウンを決めると2点が追加されます。
守備側のタックルはラグビー同様ボールを持った選手にしか認められていませんが、ボールを持っていない選手でも攻撃をブロックするための接触プレーは認められています。
試合人数ですが、一度にフィールドに出る選手は11人ですが何度でも交代が可能です。そのためオフェンス専門とディフェンス専門の選手がはっきり分かれており、その中でもさらにキック専門の選手など役割がはっきりしていることもあります。
試合時間は4つのクォーターに分かれており、各クォーター15分で計60分です。ロスタイムはありません。第2クォーターと第3クォーターの間にはハーフタイムがあり、第1クォーターと第2クォーターの間と、第3クォーターと第4クォーターの間にも短い休憩があります。
まとめ
ラグビーとアメフト、見比べてみてどうでしょうか。似ているのは使っている道具やフィールドの形くらいで中身は全く別々のスポーツということが分かったと思います。ラグビーもアメフトもどちらも面白いスポーツなので、興味を持った方はぜひ試合を実際に見てみてさらにその違いを確かめてみてはいかがでしょうか。