『牛乳』『加工乳』『乳飲料』の意味の違いと使い分け例

スーパーの棚には同じようなパッケージで牛乳、加工乳、乳飲料が並んでいます。どれも乳とつきますが違いはあるのでしょうか。また、牛乳にもいくつかの種類があります。何が違うのか、どんな時にどれを選べばよいのか調べてみました。

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『牛乳』

牛乳とは原材料に乳牛の乳以外一切加えられていないものを指します。もっとも一般的なものは、生乳を殺菌し、乳脂肪分が3.0以上、無脂乳固形分が8.0以上で成分無調整のものです。乳脂肪分と無脂乳固形分の割合は乳及び乳製品の成分規格等に関する省令に定められています。

生乳の殺菌方法によっても3つのタイプに分類されます。超高温瞬間殺菌は120℃~130℃で2~3秒間殺菌します。全部の菌を殺すので、この超高温瞬間殺菌と無菌充填を組み合わせた製品はロングライフ牛乳と呼ばれ、欧米では常温で2ヶ月近くも保存可能となっていますが、日本では冷蔵で2週間としているものがほとんどです。

次に高温短時間殺菌で72℃~75℃で15秒以上加熱殺菌します。そして低温殺菌では63℃以上で30分間加熱します。高温短時間殺菌と低温殺菌はスパチャライズド法とよばれ、消費期限は短くなりますが牛乳本来の味を損なわず栄養がゆっくりと体内に吸収される特徴があります。しかし、市場で目にする商品のほとんどは超高温瞬間殺菌のものです。

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『加工乳』

牛乳に乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で定められた脱脂粉乳やバターといった乳製品と水だけを加えて作るのが加工乳です。無脂乳固形分は8.0%以上の規定がありますが、乳脂肪分の規定はありません。

大きく分けて3タイプあり、脂肪分を減らした低脂肪乳、さらに脂肪分を減らし0.5%以下にした無脂肪乳、逆にクリームやバターを加えて脂肪分を増やした特濃牛乳です。

低脂肪乳や無脂肪乳は乳脂肪分を減らした分カルシウムなどの無脂乳固形分の割合が大きくなるので、カロリーを抑えてカルシウムを摂りたい人には向いています。牛乳の中にも脂肪分を減らした成分調整牛乳の低脂肪乳や無脂肪乳がありますが、それには水や乳製品は加えられていません。また、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で乳脂肪分がそれぞれ0.5%以上1.5以下%、0.5%未満と決められています。パッケージを見ると、区別がつきます。

牛乳に含まれる乳糖を分解するラクターゼという酵素の分泌が良くない人は「乳糖不耐症」といって、牛乳を飲むとお腹を壊します。そういった人は加工乳にするとお腹がゴロゴロしにくくなります。

『乳飲料』

乳飲料には原料の生乳に水、乳製品の他のものも加えられています。フルーツ牛乳やコーヒー牛乳、カルシウム、ビタミン、鉄などを強化した栄養強化牛乳がこれにあたります。

乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で定められた規定はありませんが、飲用乳の表示に関する公正競争規約によって乳脂肪分と無脂乳固形分の合計の割合は3.0%以上と定められていますです。乳糖不耐症の人向けに乳糖を酵素で分解した乳糖分解乳もあります。

フルーツやコーヒー、ココアなど、子どもの好む味や甘みがついているので牛乳の苦手な子どもでも飲みやすく、手軽に栄養補給できます。以前は乳脂肪分3.0%以上無脂乳固形分8.0%以上の条件を満たしていれば乳飲料に限っては牛乳の表示が認められていましたが、現在は生乳%以外のものは牛乳とは表記できなくなりました。

なので、以前は見かけた「コーヒー牛乳」「フルーツ牛乳」はもうありません。消費者の嗜好の変化により、牛乳の消費量が減る一方、乳飲料の市場は拡大しており、今後さらなる発展が見込まれます。

まとめ

牛乳は生乳100%のもののみを指し、加工乳は生乳を原料として水と乳製品を添加したもの、乳飲料は生乳を原料として、水と乳製品以外のものも加えたものです。加えるものが増えるに従って牛乳、加工乳、乳製品と変化していきます。自然のままがいいのか、カロリーを控えたいのか、栄養を補給したいのかといった目的に合わせて商品を選ぶことができます。

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