これで解決!『修正』『訂正』『変更』の意味の違いと使い分け

意味の違い

なにかを変える時に使う『修正』『訂正』『変更』。これらの違いについて理解していますか?使うシチュエーションにもよりますがトラブルのもとになってしまう場合があります…

正しい意味と使い方を学んで、無用なトラブルは回避しましょう!

『修正』

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  • 意味:不十分・不適当・過分なところなどを改めること
  • 使い方:レジュメの足りないところを修正した

『修正』は、間違えている部分を正しく直すこともそうですが、決して間違えているわけではない時にも使われます

例えば文章の流れが少し端折られているから肉付けが必要であったり、同じ表現が繰り返されているなどの場合に、不足分を補ったり表現を変えてアレンジするといった場合にも使われます。

また、文章や字句などの場合以外でも使われます。例を挙げると【軌道を修正する】という場合は、予定・計画に従って進む道筋や目標を変えることを意味していて、概念や自分の行動などに使われています。

また、この場合の修正は決して過去に立てた予定や計画が間違えていたわけではなく、進んでいく中で改善の余地が見えてきて変更する、ということを意味しています。

『訂正』

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  • 意味:明確な間違いがあった時にその過ちを正す
  • 使い方:書類についてのミスを訂正する

『訂正』は『修正』とは違い、文章や字句のみに使われ、さらに明確に間違いがあった時のみに使用します。またそのミスとは言語の正誤に第一義的に関わるミスのことで、モラルやマナーなどのような概念でない場合のことを指します。

なので、言葉の意味をはき違えている場合は『訂正』、こういう言い方はしない方がいいのではないか…というレベルであれば『修正』を使った方が無難です。『訂正』には明確なミスを指摘するという側面が含まれているため、仕事で使用する場合には注意が必要です。

部下に間違いを直すよう注意する場合はいいですが、上司や社外の方とのやり取りで使用すると【上から目線】と取られてしまう可能性は否定できません。『訂正』を使う時には気を付けましょう。

『変更』

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  • 意味:ある状態・物・人などから別の状態・物・人などへ変遷させること
  • 使い方:ラケットが試合中に破損したため、新しいものに変更する

『変更』は、ある状態から別の状態へ変えることを示しているために、『修正』や『訂正』のように元の状態にミスがあったり、補ったり補足するという必要がない場合でも使われます。

例えば仕事で肩書が変わったとしたら、名刺の肩書を『変更』しますよね?これはもとの肩書が間違えていたわけでもありませんし、元の肩書を補足しているわけでもアレンジしているわけでもありません。このように『変更』はもとの状態の正誤に関わらずに変える時に使われます。

仕事で使う場合に気を付けておきたいのは、取引先などに依頼していた事柄について変えなければいけない時に、取引先に非がない場合は「変更お願いします」と依頼しましょう。この時に「修正お願いします」と言ってしまうと相手に非があると暗に伝えているように受け取られてしまいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。それぞれの意味の違いと使い分け、使うときの注意点はわかりましたか?それぞれ何気なく使っていたと思いますが、理解している職場の人たちに悪い印象を与えていたかも…と心当たりのある人は、今すぐ正しい使い方をマスターしてください!

それでは再度簡単にまとめてみましょう。

  • 『修正』・・・不十分・不適当なところを改める時に使う。明確な間違いではない場合にも使われる。
  • 『訂正』・・・文章や字句の誤りに使われ、言語の第一義的に関わる明確なミスを正すときに使われる。
  • 『変更』・・・ある状態から別の状態に変える時に使われ、元の状態の正誤には何ら関わらない。

仕事で使う場合に特に気を付けるのが『訂正』です。自分から間違いを直して伝える際には「訂正したので確認お願いします!」と使うと自分の非を認め、謝意も含んだ言い回しになりますが、相手に使う時は注意が必要です。しっかり使い分けていきましょう。