使い分けれる?!『冒険』と『探検』の意味の違いを解説

意味の違い

『冒険』と『探検』は日常とは異なる世界に足を踏み入れて挑んでいくイメージの強い表現ですが、この二つには明確な違いがあります。目的にも内容にも違いがあるため、詳細に意味を理解することが使い分けをするのに欠かせません。

『冒険』

  • 意味:危険が満ちていることを承知して、日常とは異なるものに挑むこと。
  • 使い方:猛獣の多いジャングルを冒険する。

『冒険』は「危険があることを前提にした非日常を求める行動」を意味します。

危険を冒して険しい道を歩むというのが基本的な意味であり、前提として置かれているのがリスクです。もともと危険であるという場合もあれば、危険があるかどうかがわからないというリスクがある場合もあります。それを承知した上で行動をすることを一般的に指します。

日常的にはない経験をしたり、成功するかどうかわからない目標を達成したりすることが目指されることが多く、結果的に『探検』を兼ねる場合もあるのが特徴です。未知の地域に足を踏み入れたり、入ること自体に危険があったりするとは限りません。あることを行うことによって社会的な地位が低下してしまったり、財産を失ったりしてしまう危険を冒す場合にも用いることができます。「ギャンブルで一世一代の冒険をする」というのはこのような意味で用いられる典型的な例でしょう。

『探検』

  • 意味:未知の場所に足を踏み入れて調査を行うこと。
  • 使い方:新しく発見された洞窟を探検する。

『探検』は「未知の場所に赴いて調べること」を一般的に表す言葉です。まだ何があるかわかっていないところに実際に行って実地調査を行うという意味で用いられることが多いでしょう。

昔は北極や南極に何があるのかがわからず、決死の思いで調査に向かいました。現在でも海底や惑星、砂漠やジャングルなどには何があるかわからないと考えて足を踏み入れて調査を行う人たちがいます。このお湯な際に用いられる表現であり、目的に調べることや探すことが掲げられているのが特徴です。

未知の場所であることからそれだけの危険性を秘めているため、『冒険』の意味も持ちうるのは確かでしょう。しかし、『冒険』の場合には危険を冒すことを覚悟してその行動そのものや目標を達成することに意義を見出していることが多いのに対し、『探検』の場合には調査や探索を行う目的を果たすためには危険が避けられないというニュアンスを持つという違いがあります。

『冒険』と『探検』の使い分け例

『冒険』も『探検』もある程度の危険性を持って挑むことは同じですが、使える場面には違いがあります。

『洞窟の冒険をする』というときにはもともとその洞窟にはチスイコウモリなどの人に対して害のある動物が住んでいたり、崩落の危険性があったりすることが前提になるでしょう。そして、それを覚悟した上で、洞窟の奥深くまで到達することや、その洞窟で採掘可能な鉱石を手に入れたりすることを目標として挑むという意味になります。

一方、「洞窟を探検する」という場合にはまだ前人未到の洞窟に足を踏み入れることによって、その内部に何があるのかを調査したり、その洞窟にあると言われている財宝を探したりするのが目的になるのです。

テーマパークでアトラクションとして作られた洞窟を『探検』はできますが、『冒険』はできません。利用者に危険がないように作られているため、危険を冒す必要はないというのが前提になっているからです。その代わりにアトラクションの目標として設定されている宝探しなどを楽しむことができることから、『探検』をすることはできるでしょう。

まとめ

危険を冒して目的を達成することを目指すのが『冒険』であるのに対し、調査や物探しが目的になるのが『探検』です。目的が調査の『冒険』も、未知の危険がある『探検』もありますが、どちらに主眼が置かれているかで使い分けるようにしましょう。