正しく使えてる?『オセロ』と『リバーシ』の違いは?使い分け例も紹介

正しく使えてる?『オセロ』と『リバーシ』の違いは?使い分け例も紹介 意味の違い

『オセロ』と『リバーシ』に異なる点があることをご存知でしょうか?単純に、名前が違うだけだと思っている人もいるようですね。

そこで今回は、みんなで楽しめるオセロとリバーシの違いや、使い分け例について調査しましたので皆さんにご紹介していきます。

オセロとリバーシの違いって何?

見た目が似ているオセロとリバーシの違いについて、1つずつ見ていきましょう。

オセロとは?

1972年頃、日本人の長谷川五郎さんによって考案されたボードゲーム『オセロ』は、先に存在していた『リバーシ』をヒントに作られました。黒と白の石を使って遊ぶボードゲームで、ルールは相手の石を自分の石で挟むと、自分の色に裏返すことが可能です。

オセロの名称は、シェイクスピアの四大悲劇の1つ『オセロ』に由来しています。黒人の将軍オセロと白人の妻デスデモーナを中心に、敵味方がめまぐるしく寝返る物語から、考案者の父親・長谷川四郎さんが命名しました。

リバーシとは?

1880年代に、イギリスで考案されたボードゲーム『リバーシ』(Reversi)。2色の石を使い、相手の石を自分の石で挟むと自分の色に裏返すことができるルールが特徴で、オセロの元になったゲームです。

考案者はウォーターマンと、ジョン・モレットの2人が自分が発明したと主張しています。日本では商品名『レバルシー』や『源平碁』として販売され、親しまれた時期もあったようです。石をひっくり返す戦略性の高さから、現在でも世界中で楽しまれています。

オセロとリバーシの違いは?

相手の石を挟んでひっくり返す点は同じである、オセロとリバーシの違いについて探ってみましょう。

基本のルールは両者とも同じ

オセロとリバーシは、基本的なルールが同じボードゲームです。両者とも8×8のマス目の盤を使用し、黒と白の両面の石を交互に置いていきます。自分の石で相手の石を縦・横・斜めのいずれかの方向で挟むと、自分の色に変えることが可能です。

ゲーム終了時には、盤面上で自分の色の石が多い方が勝者となります。リバーシのルールを理解していれば、オセロもプレイできるので両者はルール面でほぼ同じです。

石の配置が異なる

ゲームの石の置き方に対する考え方が違う、オセロとリバーシ。序盤・中盤・終盤の最適な石の配置は、異なる戦略を必要とするため確認していきましょう。

オセロの配置

隅と辺の確保が、勝敗に大きく影響する重要な要素となる『オセロ』の石の配置。隅は1度取ると相手に奪われることがないため、ゲームを有利に進めるための絶好の拠点です。序盤では中央付近のマス目を避けつつ、隅を取得できるように意識して打つことが重要。中盤に入ると、辺のラインをどれだけ多く確保できるかが勝負の分かれ目です。

相手の石を挟みながら自分の石で辺を固め、盤面の支配範囲を広げましょう。終盤では盤面の空きマスが減るため、残りの手を計算しながら有利な形で石を配置し、自分のものを多く残すことがポイントです。

リバーシの配置

石の配置に、「開放度」という独自の概念が存在するリバーシ。自分の石に隣接する空きマスの数を指し、開放度が高いほど相手に多くの石を裏返される可能性があります。隅を狙うと開放度が高くなる場合が多く、安易に取ると相手に有利な展開を与えるため気をつけましょう。

序盤では中央付近のマスを狙い、相手に挟まれにくい位置を確保することが重要。中盤では石の密集地帯を作り、盤面の支配力を高めながら相手の選択肢を制限してください。終盤では相手の行動範囲を狭めつつ、確実に石を裏返せる位置を狙うことで勝利しやすくなります。

商標登録の有無

『オセロ』は商標登録されていますが、『リバーシ』はされていません。発売当初のオセロは、株式会社ツクダが意匠権を取得していましたが1993年に失効。そのため、同じ形式のボードゲームを制作・販売することは可能ですが、名称を『オセロ』とは別のものにする必要が出てきました。それに伴いオセロの商標権を持たない企業は、ルールが明確でない同様のゲームを『リバーシ』として販売するようになったようです。

結果的にオセロとリバーシの違いが分かりにくくなり、多くの人が両者を混同して認識するようになったとされています。

オセロとリバーシの使い分け例は?

ルールは基本的に同じである、オセロとリバーシの使い分け例を、シーン別で紹介しましょう。

普段の遊び

いつもの遊びでは、同じルールで行われることが多いオセロとリバーシですが、実際には両者に違いがあります。8×8マスの緑色の盤を使用してプレイするオセロ。石の置き方や先攻が黒に固定されていたり、対戦相手がパスを続けた場合は自分の持ち石がなくなっても相手の石をもらって打つことができたりします。

一方、リバーシは詳細なルールが存在せず、石の置き方や先攻の決め方も自由で、柔軟に遊ぶことが可能。普段の遊びでは両者が同じように扱われることが多いものの、本来はルールの厳密さや盤面の扱い方に明確な違いがあります。

オセロの国際大会

通常のルールに加え、厳密な規定を設けているオセロの国際大会は、公平性と試合の円滑な進行を重視。試合開始に遅刻した場合は自分の持ち時間が減らされ、対局時計の設置位置は黒のプレイヤーが決めます。また、石を打つ・挟む・時計のボタンを押すという動作はすべて片手で行う決まりです。

試合の進行では、相手の持ち時間が尽きれば結果は確定しますが、残り時間を持つ側が2人分の手を進めることになります。

リバーシで遊ぶ

相手の石を挟んでひっくり返す以外の明確なルールは、存在しない『リバーシ』。盤の色やマス目の数・石の色や形も決まっておらず、最初の石の配置や先攻の決定方法も自由です。

しかし、パスできないルールがあり、認められる場合であっても相手がパスを続けて自分の石がなくなれば、それ以上打てないこともあります。自由度の高いリバーシに、ゲーム性を高めるためのルールを設けたのがオセロです。

まとめ

今回の記事では、多くの人に親しまれているオセロとリバーシの違いを中心に、使い分け例について紹介しました。

名称や石の配置・商標登録の有無などが異なる『オセロ』と『リバーシ』ですが、基本的なルールは同じようですね。

シンプルながら奥深い戦略性を持つ、2つのゲームの違いを十分に理解したうえで遊んでみましょう!