知らなかった!『自首』と『出頭』の意味の違いと使い分け例

ある事件があってその犯人が見つかったときに『自首』と『出頭』という言葉が使われます。どちらも犯人が捜査機関に自ら現れているという点では同じようですが、この二つには捜査と関連する違いがあるので注意しましょう。

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『自首』

 

  • 意味:ある事件の犯人や犯罪事実がまだわかっていない状況で犯人が自ら訴追を求めること。
  • 使い方:自分の親を殺してしまったことを悔やんで自首することにした。

『自首』は「まだ犯人や犯罪事実が不明な状況で、犯人が捜査機関に事実を伝えて訴追を求めること」です。法律用語として定義されている言葉なので使用の際には注意しなければなりません。

犯人や犯罪事実の捜査を行うのは大きな労力と長い時間を要するものです。そのため、犯人が自ら証拠を持って自分から犯罪事実を伝えに来てくれれば捜査の負担が軽減されます。また、犯人も逃げずに自分から罪を認めたという点で反省の意志が見られると言えるでしょう。その結果として刑も軽減されるのが一般的です。

もし犯人が特定されている状況になっていたら、自らすすんで捜査機関に申し出ても刑の軽減は通常は行われません。ただし、重要参考人などとして扱われて取り調べを受けている際に自分が犯人だと認めた場合には『自首』として認められるため、刑の軽減を受けることができます。

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『出頭』

  • 意味:捜査機関などに自ら出向くこと。
  • 使い方:犯人が自分ということが発覚してしまったので諦めて出頭した。

『出頭』は「役所や捜査機関などに自ら出向くこと」を広く表す言葉です。『自首』とは異なり、法律用語ではありません。

ある事件があったときに、犯人や犯罪事実が既にわかっている状況で犯人が捜査機関などに出向いてきた場合によく用いられますが、必ずしもそのときだけに使用できるわけではありません。犯人がわかってない状況で『自首』をした場合にも、犯人の行った行動は『出頭』です。また、事件の有無にかかわらず、ただ役所などを訪問するというときにも用いることができます。

主に公的機関を訪れる際に用いられる言葉となっていて、何らかの手続きをするために出向くという印象を与えやすいのが特徴です。犯罪や捜査の文脈で使用されて耳にすることが多いため、犯罪との関連性を想像してしまう人も多くなっています。しかし、基本的には出向くことそのものを示す言葉であって、より広い範囲で使用できるのです。

『自首』と『出頭』の使い分け例

『自首』と『出頭』の違いは事件の犯人や犯罪事実が明確になっているかどうかから生じます。

「自首する決意をした」という場合には、何らかの事件を起こしてしまって、その事実や犯人がまだ捜査機関にはわかっていない状況です。そのときに自分で罪を認めて捜査機関に申し出る決意をしたという意味になります。

一方、「出頭する決意をした」と表現すると、犯罪を起こしたという文脈になっている場合であれば、既に自分が犯人だということが捜査により判明していて、それから逃げ隠れするのを諦めて捜査機関に出向く決意をしたという意味になります。しかし、もし犯罪が関連していなければ、何らかの手続きをするために公的機関に出向く決意をしたという可能性もあるでしょう。

また、「取り調べを受けて自首をした」という場合には、捜査の過程で取り調べを受けてその場で犯罪の事実を認めたことになります。「取り調べを受けて出頭した」とはあまり表現しませんが、この場合には取り調べを受けた後で一度解放され、その間に犯人が自分だと特定されたという流れがあり、最終的には自分から捜査機関に出向いたという意味になるのです。

まとめ

犯罪がまだ未発覚のときや犯人がわかっていないときに犯人だと申し出るのは法律用語で『自首』と言います。これに対して犯罪事実や犯人がわかっているかどうかにかかわらず、捜査機関などに出向く行為が『出頭』です。

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