「じゅうぶん」という言葉を書く際、「十分」と「充分」のどちらを使っていますか。漢字を上手く使いこなしたいけど、その都度悩んでいる方も多いでしょう。この記事では、十分 と充分の意味や、使い分けについて解説しています。より分かりやすく表現したい場合は、本記事の【十分 充分 違い】使い分ける方法についても、是非参考にしてみてください。
このページの目次
【十分 充分 違い】意味は?
「十分」と「充分」の意味は同じであり、辞書では同義語として扱われています。漢字を使う際に、どちらを使うかで悩む必要はないでしょう。「十分」と「充分」の違いをまとめているので、解説します。
【十分 充分 違い】十分の意味
「十分」の意味は満ち足りていて不足がないことです。表現や例文を表にまとめているので参考にしてください。
意味 | 満ち足りていて不足がないことあるものを10に分けること |
表現 | 漢数字の「十」が使われているのは「一」から順番に満たされていき、「十」で不足のない状態になったことを表現。数や量が満たされていて、客観的に見ても不足がないことが分かるというニュアンスを含みます。 |
例文1 | 食料の買い出しはこれで十分でしょう(補足)十分は100% |
例文2 | 十二分に力を発揮してください(補足)十二分は120% |
ポイントは「十分」の代わりに「十二分」を使うことで、意味をより強調できます。
【十分 充分 違い】充分の意味
「充分」の意味は満ち足りていて不足がないことで、基本的に「十分」と同じ意味です。表現や例文を一覧にまとめてみました。
意味 | 満ち足りていて不足がないこと |
表現 | 「充分」は数や量が満たされているという感じではなく、感覚的や主観的に満たされているというニュアンスです。 |
例文 | そう言っていただけるだけで、私には充分です |
プラスのニュアンスが強いので「充分に気を付けて」という使い方はしないのがポイントです。
【十分 充分 違い】使い分けについて
「十分」と「充分」の意味は同じであることが分かりましたが、使い分けについて気になりませんか。文書によって表記が違うこともあるので、詳しく見ていきましょう。【十分 充分 違い】文書の使い分けや、使い分ける方法について紹介します。
【十分 充分 違い】文書の使い分け
文書によって表記が違うものもあり、混乱しないようにする必要があります。元々は「十分」のみが使われており、充足や充実などの言葉の意味から「充分」も使われるようになりました。文書別に使い分けをまとめているので、参考にしてください。
文部科学省用字用語例 | 公文書 | 日本国憲法第37条 |
「十分」 | 「十分」 ※「充分」は使えない | 「充分」 |
「十分」と「充分」の意味は同じで、私的な文章の場合は「十分」で統一されることが多いです。
【十分 充分 違い】使い分ける方法
「十分」と「充分」のどちらを使っても間違いではありませんが、より分かりやすく伝えてみましょう。上手く使い分ける方法をまとめてみました。
「十分」を使う | 数値的・物理的に満たされている状態 |
「充分」を使う | 精神的に満たされている状態 |
「十分」と「充分」を使った例文 | 腹八分目であれば十分食べたことにはならないが、充分な満足感を得ることはできる |
「10分」か「十分」かの判断が難しい例文 | 十分に人が集まった |
注意するポイントは、時間の「10分」と不足のない意味の「十分」を間違えやすいところです。別の言葉に置き換えるか、前後の文を調整して分かりやすく表現しましょう。
まとめ
【十分 充分 違い】意味や、使い分けについて解説しました。意味は同じであり、辞書では同義語として扱われているので、どちらを使っても間違いではありません。文書によって表記の違いはありますが、私的な文章の場合は「十分」で統一されることが多いです。「十分」と「充分」を使い分ける方法を知り、より分かりやすく言葉で表現してみてください。