『ワイシャツ』と『カッターシャツ』の違いと使い分け例

意味の違い

ワイシャツとカッターシャツはどちらも男性が着るものであるということは知られていて、どちらの場合にも「スーツの下に着る前開きのシャツ」でありどっちでも同じものだと考えている人も多いのですが、実際には違いがあります。

『ワイシャツ』

もともとは「ホワイトシャツ」と呼ばれていたのですが、それがなまって「ワイシャツ」と呼ばれるようになったと言われており、和製英語なので海外では通用しません。英語の「ホワイト」をネイティブの人が発音すると「ワイ」と聞こえたことから、この名前になったのではないかという説が有力です。

東日本で多く使われていて静岡県、長野県、新潟県のあたりが境界線となっており、そこから東側で良く使われていると言われています。ホワイトという字が入っているので本来は色のことを指しているため白いシャツだけのことを言うのかと感じてしまいますが、ピンクやブルーの色物やストライプなどの柄物も指しています。地域によっては社会人がスーツの下に着る場合には「ワイシャツ」という呼び名をするという地域もあります。

呼び方だけではない違いもあります。ワイシャツは台襟があり、カフスや前立てがついているという特徴があります。台襟はシャツを着た時に首周りを美しく見せる効果があり、その高さやカーブの具合によってネクタイを締めたときの顔の印象が大きく変わってくるパーツです。

前立てはシャツのボタンの部分に縦状に細長い布が見える形状になっています。カフスも台襟同様にシャツの顔ともなる部分です。近頃ではそのままスーツを着て終わり、という形状になっていますが、もともとは襟やカフスの部分をボタンでスーツの身ごろや袖に止めていた名残でこのような形になっているのです。

これらのポイントが揃っているものとそうではないものという見かけや機能上の違いで呼び分けているケースもあります。

『カッターシャツ』

カッターシャツはスポーツ用品のメーカーとして有名な「美津濃(現在のミズノ)」が作った、ボートのレガッタ競技用に開発されたシャツから来ていると言われています。

レガッタ競技は別名「カッター」とも呼ばれていることと、開発された1918年に日本が第一次世界大戦に勝利したことから「カッター」と「勝った」という語呂合わせでつけられたという説が有力です。開発した美津濃の本社が西日本にあったことから広く浸透していき、西日本で多く使われている呼び方です。

他にも「仕立てたシャツのことを言う」という説や、メーカーの人が「このシャツを着てぜひとも勝ってほしいという意味を込めて」「勝ったー!シャツ」というダジャレでつけられたという説、「英語のcutterが由来だ」という説もあります。

また、スポーツ競技が発祥となっているため、スポーツを部活などで行う機会が多い学生が着るシャツが「カッターシャツ」、社会に出た人がスーツの下に着るものを「ワイシャツ」という風に違う名称で呼ぶことが浸透している地域も西日本を中心に多いと言われています。もともとは商標登録ですが現在では一般化した名称となっています。

形状としての違いはワイシャツの形状をしていながら襟とカフスの取り外しができないもののことを言います。現在では社会人がスーツの下に着るのはほとんどが襟とカフスの取り外しができずにシャツ本体と一緒に縫製されているため、「カッターシャツを着ている」と言ったほうが正しいかもしれません。このシャツの形状の違いによって呼び方が違うという地域も西日本には存在しています。

まとめ

「ワイシャツ」と「カッターシャツ」、現在では混同されてしまいがちなものも元々の由来は全く違うものでした。仕立て方の違いによって呼び分けてみるのも「おしゃれにこだわりのある人」という印象を持たれるきっかけになるかもしれません。