正しく使えてる?『和服』と『洋服』の違いは?使い分け例も紹介

正しく使えてる?『和服』と『洋服』の違いは?使い分け例も紹介 意味の違い

「結婚式」や「葬儀」などのさまざまな行事で着用する、和服と洋服の違いをご存知でしょうか?行く場所によって、どちらの服で出掛けようかと1度は悩んだことがある方もいるかもしれませんね。

そこで今回は、馴染みのある和服と洋服の違いやメリット・行事ごとの使い分け例について調査しましたので皆さんにご紹介していきます。

和服と洋服の違いは?

それぞれの良さがある和服と洋服の違いや、メリットについて1つずつ見ていきましょう。

異なる点

着物や浴衣などの和服と、スーツやワンピースなどの洋服の異なる点を紹介します。

作り方

和服と洋服の異なる点の1つは、作り方です。和服は直線的に裁断された布を組み合わせ、体を包むように着る衣服で、ボタンやファスナーは使わず帯で固定。肩の形がなくて平面的な構造が特徴なので、床に置くと縦と横のラインが長方形になります。

一方、洋服は体にフィットさせることを前提に作られており、曲線や立体的な裁断が基本です。ボタンやファスナーなどを使って体のラインに沿わせるため、床に置くと斜めのラインや立体的な形が目立ちます。

デザインの仕方

包む「和服」と形づくる「洋服」の違いは、デザインの仕方。和服は立体感をつけず、平面で仕立てられるため、床に置いても形が崩れず整ったままです。

対する洋服は、肩パッドやウエストの絞りなどの立体的な構造で、体のラインを整えて見せる工夫がされています。洋服は形づくることで美しさを演出し、和服は布の流れや着る人の所作によって美を表現。和服は「平面の美」、洋服は「立体の美」を追求していると言えるでしょう。

和服と洋服の言葉の意味の違い

言葉の意味が違う和服と洋服。「和服」は日本の伝統的な衣服を指し、「洋服」は日常的な一般服を意味します。「着物」は衣服全般の総称でしたが、明治時代に西洋服が入ってきたことで、「和服=日本服」として区別されるようになったようです。また、「和服」という言葉は「洋服」の対義語として作られました。

和服と呼ばれる中の「呉服」は中国に起源を持ち、もともとはシルクで作られた衣類。着物とは全くの別物ですが、現在は同じように使われるケースが多いようです。

和服と洋服のメリット

日本の伝統的な衣服である「和服」と一般服の「洋服」のメリットを紹介します。

和服の良い点

大切に受け継ぎ、長く使い続けられるメリットがある和服。直線的に縫い合わせて作るため、ほどいて仕立て直すことが可能です。昔から着物は子供や孫に引き継ぐものであり、体型や用途に合わせて調整しながら着用されてきました。

また、仕立て時に布をほとんど切り落とさないため、環境にやさしい点もメリット。上質な素材であれば、何世代にもわたって使い続けることが可能です。和服はサステナブルで再利用しやすく、循環型の衣服と言えます。

洋服の良い点

体型や好みに合わせやすく、自由におしゃれを楽しめるメリットがある洋服。サイズも豊富で既製サイズのS・M・Lなどから自分に合ったフィット感を選べるため、誰でも手軽に着こなすことが可能です。

また、洋服はデザインの幅が広いため、トップス・ボトムス・アウターなどを自由に組み合わせて自分のスタイルが作れます。季節ごとに多くのブランドが新作を発表するため、トレンドを取り入れたファッションを気軽に楽しめるのも洋服の魅力です。

行事による使い分け例は?

さまざまな行事がありますが、和服と洋服の使い分けについて解説します。

七五三

子どもの健やかな成長を願う行事である「七五三」における、和服と洋服の使い分けについて紹介しましょう。

和服(子ども)

「七五三」で着物が選ばれるのは、子どもの正装としてふさわしい伝統的な衣服だからです。子どもの成長を氏神様に感謝する七五三は、今後の無事を祈る大切な儀式なので普段着では失礼にあたります。男の子は羽織に袴・女の子は着物に被布(3歳)・本格的な振袖スタイル(7歳)が一般的です。

正装が大前提の七五三は、必ず着物でないといけない訳ではありませんが、カジュアルな和装である浴衣は避けましょう。

洋服(子ども)

七五三で洋服を選ぶメリットは、子どもが動きやすく快適に過ごせることです。着物は体を締め付けるため苦しさを感じやすく、小さな子どもには負担になることがあります。和服と違って洋服は体を締めつけず、着崩れの心配も少ないため、長時間の外出や食事会にも安心です。

また、着付けの手間が不要なので、親も準備が楽になる利点もあります。洋服にはワンピースやドレスなどがあり、子ども自身が気に入ることも多いため、女の子は「お姫様気分」を味わえるでしょう。

入学式

新入生を歓迎し、これからの学校生活のスタートを祝う行事「入学式」における、和服と洋服の使い分けについて紹介します。

和服(母親)

入学式に着物で出席しても基本的に浮くことはなく、上品で好印象。着物は日本の伝統衣装であり、式典など改まった場にふさわしい正装と言えます。一般的に公立の学校では保護者の服装に明確な決まりがないため、着物での参加に問題はないでしょう。

しかし、私立の学校では服装に決まりを設けていることもあるので、不安がある場合は先輩ママに服装の傾向を聞いておくと安心です。格式ある場にふさわしい着物を選んで、堂々と出席してみてください。

洋服(母親)

動きやすく準備がしやすい洋服は、入学式でも安心して対応できます。現在は多くの母親がセレモニースーツやワンピースなどの洋服で出席しており、見た目もきちんとしていて扱いやすいのが特徴です。

小学生が入学式ではしゃいだり、乳幼児を連れて行ったりする場合でも、洋服なら母親も身動きがとりやすいでしょう。また、洋品店や百貨店などで簡単に手に入るため、準備にも時間がかかりません。

まとめ

今回の記事では、和服と洋服の違いを中心に、それぞれのメリットや行事ごとの使い分け例について紹介しました。

和服と洋服は作り方やデザインの仕方が異なることに驚きましたが、両者ともそれぞれの良さがあるようですね。和服と洋服の違いを十分に理解し、出席する行事によって上手く使い分けましょう!