知っとくべき!『心肺停止』と『死亡』の意味の違いは?

人が死んでしまうという状況になってよく耳にするのが『心肺停止』と『死亡』です。心臓も肺も機能していないのなら死んでしまったのではないかと考えるかもしれませんが、この二つには明確な違いがあって使い分けなければなりません。

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『心肺停止』

  • 意味 :心臓と肺の機能が停止した状態。
  • 使い方:心肺停止の状況だったが、応急処置が功を奏して復活できた。

『心肺停止』は「心臓と肺の機能が止まって心臓の動きと呼吸が確認できない状態」を指しています。人が生きているためには心臓も肺も機能していなければなりません。

心臓が動いていることで血液が流れて酸素や栄養が身体の隅々にまで行き届きます。また、肺が動くことで呼吸をすることができ、体内に酸素を送り込んで二酸化炭素を大概に排出することができるのです。これらが失われた状況は死に近づいているか、既に死んでいる状況になります。

心臓だけが停止した場合でも次第に血流がないことで肺の機能も停止し、逆に肺が停止した場合にも酸素不足で心臓も停止するでしょう。どちらの停止も脳の酸素の不足をもたらして脳死にもつながるものです。早急に心肺蘇生法を行うことによって心臓や肺が動くようになると生き続けられる場合もあります。ただし、停止していた時間が長いと後遺症を残してしまうこともあるリスクがある状態です。

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『死亡』

  • 意味 :命がなくなること。医師によってバイタルサインがないことが確認されること。
  • 使い方:医師はバイタルサインを確認して彼の死亡を宣言した。

『死亡』は「命がなくなること」を一般的に意味しますが、特に「医師によってバイタルサインがないことが確認されること」を示す場合もあります。『心肺停止』が起こっていたとしても人は命を失ってしまったとは限らず、蘇生できる可能性がまだあるでしょう

本当に命がなくなったかどうかの判断では4つのバイタルサインを確認します。心臓の停止、呼吸の停止、脈の停止、瞳孔の散大です。この4つが全て確認されて、医師が『死亡』を宣言することでその人の命がなくなったと判断されます。もし明らかに命を失っているような人がいても、その時点で医師以外には生死を診断することはできません。

そのため、未確認の状況では『心肺停止』状態にあると表現することもよくあります。日常的な文脈では医師による宣言の有無を厳密に考えることはあまりありませんが、報道を耳にするときには特に注意しておきましょう。

『心肺停止』と『死亡』の意味の使い分け

『心肺停止』と『死亡』は人が亡くなっているのではないかというような状況で使い分けに悩むことになるでしょう。

「彼はこの事故で心肺停止になった」という場合には彼についてわかっていることは、心臓と肺の動きが止まってしまったということだけです。それによって後から医師によってバイタルサインが確認されて『死亡』を宣言されているかもしれません。しかし、心肺蘇生法を施したことによって一命をとりとめている可能性もあります。

これに対して「彼はこの事故で死亡した」という場合には既にバイタルサインがないと確認されて医師による『死亡』の宣言を受けてしまい、本当に亡くなってしまったことになるのです。また、「看護師が心肺停止を確認した」というのは正しいものの、「看護師が死亡を宣言した」というのは正しくありません。

確かに看護師は『心肺停止』を含むバイタルサインを確認することができる職能を持っています。しかし、たとえ4つのバイタルサインが全て確認されなかったとしても、『死亡』を宣言することは医師にしかできないのです。

まとめ

人の生死にかかわる言葉として『心肺停止』と『死亡』には厳密な違いがあります。『心肺停止』は心臓と肺の動きが停止しただけで蘇生できる可能性を秘めていますが、バイタルサインの確認を経て医師によって『死亡』を宣言されると本当に帰らぬ人になるのです。

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