スーパーで販売されている『山芋』と『長芋』は似ていますが、違いをご存じでしょうか?
すりおろして食べると美味しいとろろになり、独特の粘りが大好物の方もいるようですね。
そこで今回は、山芋と長芋の違いや混同しやすい芋・代用は可能なのかについて調査しましたので、皆さんにご紹介していきます。
山芋と長芋の違いは?
山芋と長芋の違いは、以下のとおりです。
- 山芋
- 長芋
- 混同しやすい芋
それぞれの違いを確認し、日々の生活に役立てましょう。
山芋
山芋はヤマノイモ科の芋類の総称であり、長芋や自然薯などの芋類は全て「山芋」です。
スーパーではいちょう芋やつくね芋を、山芋として販売されていることが多いでしょう。いちょう芋とつくね芋の特徴は、以下のとおりです。
- いちょう芋はいちょうの葉のような形
- つくね芋は丸くてごつごつした形
ちょう芋は粘りが強くてアクが少ないので、すりおろすとしっかりとした「とろろ」になります。つくね芋は水分が少ないため粘りが非常に強く、磯辺焼きや揚げ物にもぴったりです。旬の時期は両者とも秋~早春となるため、味わってみてください。
長芋
長芋はヤマノイモ科に属する山芋の一種であり、水分が多く粘りは少なめです。すりおろすとサラッとした「とろろ」になり、他の食材とよく馴染みます。長芋の旬な時期は秋から早春の間にかけて2回ある特徴を持っており、収穫の状況は以下のとおりです。
- 11月初め~12月はみずみずしい「秋掘り」
- 3月~4月はうまみが濃い「春掘り」
収穫する時期によって、異なる味わいを楽しみましょう。
混同しやすい芋
山芋や長芋と混同しやすい芋は、以下のとおりです。
- 自然薯(じねんじょ)
- 大和芋(やまといも)
- 大薯(だいじょ)
これらの芋も総称である山芋に含まれるため、混乱しないように気をつけましょう。
自然薯
自然薯は山に自生していることから名付けられた、日本原産の山芋です。希少価値の高さが理由で栽培されたものも高価で販売されています。味わいは濃厚でとても粘りがあり、天然のものは栽培されたものよりもアクが強めです。自然薯のおすすめ料理は、以下のとおりです。
- 刺身
- とろろ
- 磯部揚げ
旬の時期は11月~12月頃なので、さまざまな料理を作り味わってみましょう。
大和芋
大和芋も非常に混同しやすい山芋で、地域によって種類や呼び方が異なるため確認しておくと便利です。
- 関東地方ではいちょう芋と呼ばれる
- 近畿地方ではつくね芋と呼ばれる
ヤマノイモ科に属する芋の一種である大和芋は、11月〜1月頃に旬の時期を迎えますが、貯蔵性が高いことや真空パックの長期保存が可能になったので、年中出回っています。豊かな風味と強い粘り気が特徴で揚げ物やとろろ、すりみなどのつなぎに使用可能です。
大薯
大薯はヤマノイモ科の芋でヤムイモの一種であり、特徴は以下のとおりです。
- 日本では台湾山芋とも呼ばれている
- 九州各地では大薯をつくね芋と呼ぶことがある
- 非常に粘りが強く濃厚な味わい
- 旬の時期は11月~12月
- 紫色の大薯がある
紫色の大薯は生産農家が少なく、青果市場にはほとんど流通しない希少度の高い山芋といえます。
山芋と長芋は代用できるの?
長芋のとろろを山芋で代用することは可能であり、出汁を多く混ぜて粘度を調整すれば良いでしょう。反対に「長芋」は水分が多くて粘りが少ないため、いちょう芋やつくね芋などの「山芋」の粘度を出すことは困難です。
山芋と長芋は水分量が異なり、すりおろした場合の粘度や食感は違いますが、味わいは多少の濃厚さに違いはあるものの大きく異なることはありません。
まとめ
今回の記事では、山芋と長芋の違いや混同しやすい芋を中心に、代用は可能なのかについてご紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか?
自然薯や大薯などの芋類は全て総称の「山芋」であることに驚きましたが、山芋と長芋は水分量が違うようですね。磯辺焼きや揚げ物、とろろなどの好きな料理を作って山芋と長芋を存分に味わいましょう!