紛らわしい!『化学』と『科学』の意味の違いと使い分け例

”かがく”には『化学』と『科学』という言葉が当てられます。学問の種類を表している言葉だということがわかっても、違いをしっかりと区別できるでしょうか。包含関係が成り立つ点を理解して使い分けられるようにしましょう。

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『化学』

  • 意味:物質の構造や性質、物質間の反応や相互作用などを研究する学問。
  • 使い方:化学の研究によって様々な材料の作り方が考案される。

『化学』は「物質や物質間の相互作用についての学問」です。

典型的には原子や分子といった構成要素から物質が作られていると考えます。そして、物質がどのような構造や性質を持っているか、ある物質と別の物質がどのようにして反応を起こすかといった内容を実験的に調べる学問です。さらにその応用としてある特定の物質を作る方法を開発したり、ある物性を持つ物質を作るための試行錯誤を行ったりすることも含まれます。

広義には物質について扱う自然科学一般を示すものですが、その内容は多岐にわたっているため、細分化や他の学問領域との融合が進んでいると言わざるを得ません。しかし、基本となっているのは世界を構成する物質について細部に至るまで追究すること、その物質の性質を理解すること、そして、その物質を作り出すことといった点に主眼が置かれて研究されている学問となっている点です。

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『科学』

  • 意味:自然や社会などの特定の領域について合理的かつ法則的に理解するための体系化を行う学問の総称
  • 使い方:科学の理論に基いて予測する。

『科学』は「ある領域について理解を深めるための体系化を行う学問の総称」です。

『化学』もその学問の一つであり、他にも数学、物理学、生物学、医学などの理系の分野が該当します。文系の分野であっても同様であり、政治学、法学、心理学、論理学などのほとんどの学問が該当するものとなっているのです。

現在の学問の基本的な方向として、その限られた領域の中で法則性を見出して体系化するという動きが強いことが影響しています。その体系化を通して理解を深めると共に、未知のものに対する予測が可能になるという面があるでしょう。学問の研究を通して見出された体系に基づき、新しい可能性を開拓する応用方向への発展を期待する結果として、その方向性が『科学』のアプローチになっています。方法として実験を基本として法則性を見出し、それを合理的に解釈するための体系化が行われるのが特徴です。

『化学』と『科学』の使い分け例

『化学』はあくまで『科学』の中の一分野であるという理解をすると使い分けは容易になります。

化学の発展は生活に大きな貢献をしている」というときには、物質についての学問の研究成果として生活に寄与があったことを示すのが基本です。化学の研究を通して新しいプラスチック材料が開発されて自然に優しいプラスチックが出回るようになったり、生分解性の素材が開発されて医療応用されたりするのはその代表例となります。

一方、「科学の発展は生活に大きな貢献をしている」という場合にはより広い学問からの寄与を考えることになるのです。電子工学の基礎研究が進んだ結果としてIT革命が世の中に大きな影響を与えたのは想像しやすい例でしょう。科学は自然科学、社会科学、人文科学といった形で分類でき、特に『化学』は自然科学の一分野です。そのため、心理学の研究の結果としてうつ病患者の治療法が開発されてきているのもまた別の側面からの『科学』の発展による影響と言うことができます。

このように『化学』は『科学』に包含される関係にあると理解しておきましょう。

まとめ

”かがく”は世の中でよく知られた言葉ですが二つの表現には違いがあります。『化学』は物質を扱う学問であり、『科学』は『化学』を含む多様な学問を指し示すものです。理論の体系化を目指すものとしてほとんどの学問が『科学』となっています。

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