健康の促進やダイエットの人気によって運動習慣を作る人も多くなりました。その際によく出てくるのが『ジョギング』と『ランニング』ですが、同じように走る動作に見えて違いがあります。一体何が違うのでしょうか。
『ジョギング』
- 意味 :ゆっくりと走ること。
- 使い方:準備運動のためにジョギングをする
『ジョギング』は「ゆっくりとしたペースで走ること」を意味します。走る動作を表す表現としてランニングの一部として考えることもできますが、運動の種目の一つとして捉えるときには違いが生じるので注意が必要です。
基本的には息切れを起こさない程度のゆっくりとしたペースで走ることを指します。明確な定義があるわけではありませんが、話をしながらでも呼吸が乱れずに走ることをイメージすると良いでしょう。動作としては腕を大きく振らずい膝を高く持ち上げない軽い動きで走るのに特徴があります。
また、心拍数も100から120程度に収まるのが一般的ですので、心肺機能を鍛えるよりは脂肪をエネルギーとして利用するのを促すのに適した負荷の走りです。体に大きな負担がかからないことから運動をするときのウォーミングアップとして行うことがよくあります。
ジョギングは軽い動作で行えて長時間続けやすいゆっくりとした走りと理解しておきましょう。
『ランニング』
- 意味:走ること。一定以上の速さで走ること。
- 使い方:スポーツ大会に向けて毎日ランニングに励む。
『ランニング』は本来は「走ること」全般を指す言葉です。英語で「走る」を意味するrunが由来になっているからですが、その影響で広義ではジョギングを含みます。
しかし、運動の種類について話をしているときには違いがあり、ジョギングよりも速いペースで走るのが特徴です。走りながら話をするのは大変さを感じる程度のペースですが、全力疾走をするように短時間しかできない走り方ではありません。
マラソン選手が競技の際に行っている動作が美しいフォームのランニングであり、腕を振って、膝を上げながら走るのが一般的になります。動作が大きくなる分だけ心拍数も増えやすくなり、130前後になるのが通常ですので、脂肪をエネルギーとして使用する目的よりは、運動のために心肺機能を鍛えるのに適しているものです。
体への負担は大きいため、同じ時間だけ走ればジョギングよりも消費エネルギーは大きくなるのも特徴となります。
『ジョギング』と『ランニング』の使い分け例
『ジョギング』と『ランニング』の使い分けの例としてサッカーなどのスポーツを目的とした表現があります。
「サッカーのためにジョギングをする」というときには、これからサッカーをするためにウォーミングアップとして走ることが意図されているのが通常です。
これに対して「サッカーのためにランニングをする」という場合は、走るのを速くしたり、心肺機能を高めて持久力をつけたりすることによりサッカーをする能力を高めることを目的としてトレーニングをするのが目的になります。
一方、「今朝は疲れていたからランニングは諦めてジョギングにしておいた」という表現もできるでしょう。もともと毎朝走る習慣があって、今朝もやろうとしたという文脈です。そのときにしっかりとしたペースで走ろうと思っていたけれど、疲れがあって負担を感じたから、ゆっくりとしたペースで走るだけにしておいたという意味になります。
このように走る速さが違うことによって目的にも内容にも差異が生じるので注意して使い分けるようにしましょう。
まとめ
『ジョギング』と『ランニング』はどちらも走る動作を示しますが、ペースに違いがあると理解しておくと間違いがありません。
- ジョギング・・・ゆっくりとしたペースで走る。
- ランニング・・・速いペースで走る。
このように分類して使い分けをしていきましょう。