『ランニングシャツ』『タンクトップ』『ノースリーブ』の違い

意味の違い

ファッション業界で用いられるトップスの種類として、袖がないものには『ランニングシャツ』『タンクトップ』『ノースリーブ』があります。売り場にもデザインにも違いがよくみかけられますが、袖がない以外に定義はあるのでしょうか。

『ランニングシャツ』

  • 意味 :陸上競技での着用を目的としてデザインされた、袖がなくて首元が開いたトップス。
  • 使い方:そろそろ擦り切れてきたから新しいランニングシャツを買いましょう。

『ランニングシャツ』は「袖がなくて首元が開いたトップス」の中で特に「陸上競技での着用を目的として作られた」ものを指します。ランニングは「走る」という陸上競技の一つとして、その目的で着るためにデザインされたのが発祥です。

走りやすさを追求したデザインになっていて、首元が開く、袖も広めになっています。運動をすることを考えて薄手の生地で通気性が良く作ってあるのも特徴です。また最近では吸湿速乾のタイプのものが多くなっていて、ランニングやジョギングの際にかいた汗を速やかに吸収して、かつ乾きやすいという特性を持っているものが流通しています。

袖がないタイプの男性用の下着も『ランニングシャツ』と呼ばれていますが、厳密には下着として着用するシャツの場合には陸上競技での使用が目的ではないことから別物として考えなければなりません。

『タンクトップ』

  • 意味 :袖がなくて肩まで開いているトップス。
  • 使い方:可愛いデザインのタンクトップを見つけられました。

『タンクトップ』は「袖なしのトップスの中で、肩まで開いているもの」を指します。競泳用水着の一種として知られるタンクスーツを元にしてデザインされているのが特徴です。そのため、使用用途はもともとは水泳でしたが、現在では下着としても上着としても使用できるものが作られています。

首周りも広いものが当初は多かったものの、ファッション性を重視したものが増えてきていて首周りは細いものも増えてきました。ファッションとしての人気が高まっている影響を受けて、男性用と女性用で大きくデザインが異なるものも作られています。男性用の場合には筋肉の隆起が目立つようにしたもの、女性用の場合には下着を兼ねたトップスとしてブラジャーの機能を備えたものといった形で、男女の嗜好に合わせて作られているのが特徴です。

『ランニングシャツ』との対比として、肩周りが開いていることと運動が目的とは限らないことを覚えておくと良いでしょう。

『ノースリーブ』

  • 意味 :袖なしのトップス。
  • 使い方:夏に向けて魅力的なノースリーブを探しに行きました。

『ノースリーブ』は「袖がないトップス」一般を表す言葉です。袖がなければ該当するため、肩まで開いているかどうか、首周りが太いか細いか、襟が付いているかどうかといった点は関係がありません。『ランニングシャツ』も『タンクトップ』もノースリーブの一種です。

デザインとしてもともと袖なしで作られている場合もありますが、他に予めデザインされた袖ありの服から袖を切り取って作られたタイプのものも流通しています。袖の部分が着脱可能なトップスについても、袖を付けずに使用することで『ノースリーブ』と呼ぶのが一般的です。

『タンクトップ』よりもさらに肩が露出していて肩紐を使ってデザインされている服もあります。このようなタイプは女性用のファッションとしてよく広まっているものです。また、トップスとしての目的にも依存しません。そのため、ファッション性の高いものに対しても、運動目的でデザインされたものに対しても使用可能です。

まとめ

袖がないトップスは一般的には『ノースリーブ』と言うことができます。その中でも陸上競技を目的として使用するデザインのものが『ランニングシャツ』、肩まで開いていて主にファッション用途のものが『タンクトップ』です。